スミレの秘密
梅雨入りの季節に春のお花の”スミレ”のお話です。
でも理由があるのです。
春の野によく見られるタチツボスミレです。
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【不完全な花】
ひまわりを見てください
全体をひっくるめてひまわりの花と認識しがちです。
しかし実際は、
周りに付いている舌状花と呼ばれる黄色い花と、管状花と呼ばれる中心部からなる二重構造になっています。
種を作るのは中心部分の管状花であり、花の役目を果たしています。
ハチやアブも中心部にやってきます。
しかし一番派手な周辺部の舌状花は、一応めしべやおしべはあるのですが、不完全で種はできません。
ひまわりの花の飾りに過ぎない不完全な花といえます。
実を作らない花へと退化したのです。
菊の仲間も同じように外側に舌状花、
内側に管状花の集まった花をもつものが多いです。
菊の舌状花も実を結びません。
【スミレの秘密】
トップ画のように美しく可憐なスミレの花ですが、スミレの花もそのほとんどは種を作りません。
ひまわりの舌状花と同様、不完全な花なのです。
ではスミレの種は何時、どこでできるのか?
実はスミレは、春に咲く美しい花とは別に閉鎖花とよばれる花が咲きます。
下の画像はタチツボスミレです。
黒丸で囲ってあるのが閉鎖花で赤丸で囲ってあるのが種です。
6月17日、撮影しました。
このつぼみのような形をしているのが閉鎖花です。
字のごとく開かない花です。
スミレは、この閉鎖花の中で自家受粉して、種を作っているのです。
スミレは、この閉鎖花を夏から秋にかけて咲かして、種をつくります。
【まとめ】
スミレが二段階で花を咲かせ、しかも種を作る花がこんなにも地味だったことなんて知りませんでした。
たまたま親戚の畑にあった、シーズン終わりのタチツボスミレを鉢に移植して、たまに見ていたらこの閉鎖花に気づきました。
来年のブログのネタにと思って管理しておいてよかったです。
スミレの咲き方に興味があったので。
ついでにこの種を撒いて観察日記でも始めようかしらん(*^^*)
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